服のパターンの作成方法は、【平面】で作る方法と【立体】で作っていく方法があります。
【平面】とは、新文化式原や 文化式原型成人女子用と呼ばれる原型に自分の各パーツのサイズを当てはめていくことで、自分に合ったパターンが作れるという製図方法です。
一方、【立体】で作るとは、ボディ(人体)に布を直接当て、シルクピンで留めながらパターンを作っていく方法です。
私は【メカニズムを知りたい】という思いが強かったので、立体で作る方がより服のメカニズムを理解しやすいのではと判断し、
ドレーピング(立体裁断)でパターンの情報を得て、パソコンに取り込み、整合性を合わせていくという作業を採用させていただいております。
以前も書きましたが、ジャケット作りを何度も失敗しながらやっと出来上がりました。
何に失敗したかというと、初めのうちは、ドレーピングでAHが綺麗に作れなかったり、ドレーピングで得た情報をパソコンで取り込んだ後、自分がどのパーツにどう手を加えているのかが分からなくなっていき、カオス状態になっていってしまうことです。
基礎の基礎が分かっていなかったことによる失敗です。
しかしそれは、実践していくうちに結びついていくようになり解決しました。
腕や肩のメカニズムが少しづつ分かるようになると、ドレーピングがだいぶ綺麗にできるようになっていきました。これでジャケットが作れる!と思ったのですがまたも失敗しました。
着てみると肩が当たってキツいのです。
私は標準体型で、むしろ二の腕や肩の厚みは薄いと言われることもあり、やせ形に近い体型です。
ボディはこちらの9号サイズを使いました。鏡で自分の身体と照らしてみても、背中の湾曲具合が少し違うくらいで、全体的にそこまで変わりないと認識していました。
なのに、肩が当たるのはなぜだろう。と、神様に祈り求めながら、原因を必死で探りました。
考えられる原因は、【肩傾斜】と【前肩】です。
私は極度の【前肩=巻肩】だったのです。
この事についてのエピソードがあります。是非ご覧ください✨
このことから、自分の身体はボディ(トルソー)と同じではないことに気付きました。
自分が【前肩】だと分かり、ボディをそのまま使ってはいけないのだとやっと気付きました。
パタンナーの玉置さんが、作る服によって、ボディの基礎を作る事の重要性をお話しして下さっていますが、この事が起きるまではいまいち理解できませんでした。
肩傾斜もパターンを作る上で重要な要素だそうです。
肩傾斜は肩周りの動きを左右します。どのようなシーンでその服を着るかによって、肩傾斜を変える必要があります。例えば、腕を高く上げるような仕事をする作業服などは肩傾斜を高く設定しなければいけないので、ボディの肩にもパットを積まなければいけません。
ですので、前肩である自分が着られる服を作るのであれば、ボディも前肩に作らなければ、自分が着たときに肩が当たってしまうということです。
このように、パターンを作るには、どの体型のボディ(人体)を基準に作るかが重要なのですね。
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